地元では有名な廃墟、その名も迷惑観音です。
1977年に、淡路島出身で大阪で事業を展開していた主に不動産業を営む実業家によって建立されました。正式には、世界平和大観音像と言う名称です。
観音像を中心に、十重の塔、自由の女神のレプリカ、五百羅漢像、SL等が配置され、昭和の宗教施設によくある何でもありみたいな施設だったんでしょうね。
豊清山平和観音寺という名称で開業しました。実際には、宗教法人の認可は取っておらず、だだの観光施設でした。
開業当初は、それなりに来訪者がいたみたいですが、場所が花と緑の淡路島、周囲の観光施設とは合わず、旅行会社のツアーにも組み込まれない状況だったそうです。
観音像の台座の建物が、レストランや大浴場、オーナーのコレクション(主に、オールドカー)の博物館でした。
稼働してた頃は、観音像の内部を登って首の辺りの展望台に行くことができました。首に巻いてある展望台の設備の容貌から、むち打ち観音とかも呼ばれていたそうです。
1988年にオーナーが死去した後、夫人が経営を引き継いだものの、夫人の死後、2006年以降は廃墟になっています。現在は、権利関係が不明で、誰が地権者なのかわからないそうです。
厄介なのは、この観音像が台座を含めて約100m(これは、大仏像等では、全国2位だそうです)と敷地内の十重の塔(約40m)が、淡路島の大動脈の国道28号線のすぐ近くにそびえてるところです。
台風等の度に、観音像の破片や塔の瓦等が飛散して、非常に危険な状況です。
ネットをかぶしたりとか応急処置はしてるみたいですが、民間の土地なので、地権者が誰かわからない状況では手の出しようがないそうです。
この迷惑観音、今日も周囲に恐怖を振りまきながらそびえたっています。