2020年10月 兵庫県西部の佐用町に紅葉を見に行きました。
兵庫県内の紅葉スポットは何処も人出が多いのですが、国道179号線沿いにポツリと紅葉した木がかたまっている一角があります。
交通量も少ない道ですが、たまに通りがかりに車を停めて紅葉を眺めている人がいる程度でひっそりとした紅葉スポットです。
その紅葉スポットのとなりにひっそりとたたずむ、小学校の木造校舎の廃墟がありました。
大広小学校跡。
1881年に創立、1965年に近くの小学校と合併になって閉校になったようです。閉校になってから、工場か倉庫に使われていたらしく、校舎の所々に改装した跡があります。
廃墟になってから久しいので半分へしゃげていますが、木造校舎の味のあるたたずまいです。
中はがらんどうです。特に立入禁止にもなってませんが、床が抜けて危ないので中には入れません。
廃墟によくある人為的に痛めつけられて荒廃してるということはありませんが、放置されてからが長いのか、経年劣化で倒壊寸前になっています。
校庭だった場所も雑草が茂り、風に揺れるススキが物寂しい雰囲気を醸し出しています。
秋の短い日が傾いてきています。
周辺に何もない場所なので、時折、車が通る音以外は風の音しか聞こえません。
切なくなるような儚げな景色です。
郷愁という思いにさせられてしまうような、美しく朽ちていってる廃校でした。
2021年11月に訪ねた時には解体工事をやっていて、もう跡形もありませんでした。