かつては、香川県を代表する大観光地でしたが、昭和に栄えた全国の多くの観光地同様、寂れる一方となり、1990年代には、山上の遊歩道沿いに、廃業した旅館やホテル、土産物店等の廃墟、廃屋が並び、世界の24大ゴーストタウンの一つに選出されていたそうです。
関西では、和歌山県の新和歌の浦と共に、廃墟マニアのメッカになっていたようです。
四国84番札所の屋島寺は多くの参拝客で賑わっている他、山上水族館と、麓に、四国の古民家等の建築物を集めて保存展示している四国村という野外博物館があります。
水族館の方は、2017年で閉園すると聞いてたんですが、現在も営業しています。2020年に、同じ香川県内に四国最大級の水族館がオープンするので、先行きは不透明です。
屋島ケーブルカー、1929年に開業し、1961年に屋島ドライブウェイが開通するまでは、唯一の交通機関でした。最盛期は、乗車に2時間待ちとかになっていたようです。屋島の衰退もあって徐々に乗客が減少し、2005年に廃止になりました。
2013年に来た時は、山麓駅の駅舎が残っていて、車体の塗装もオリジナルカラーだったんですが塗装も変わり、駅舎や周辺の食堂等の廃屋が撤去されて、公民館ができていました。
廃墟を訪ねる場合、数年たって再訪すると、状況が全然変わっていたり、無くなっていたりとかがあるので、このはかなさも魅力の一つでしょうか。
多くの旅客の期待と笑顔を運んだ座席ですが、もう誰も座ることはありません。
ケーブルカーの軌道は、少しずつ自然に埋もれていってます。
近くの八栗のケーブルカーは、現在も現役で営業しています。平行するアクセスに道路があるとないとの差なんでしょうが、この屋島ケーブルカー、まず、高松からの最寄駅の琴電屋島から山麓駅が遠い、それと、山上駅が、屋島寺まですごく遠いです。琴電屋島駅前から1時間に1便、バスが出てるので、普通にそっちにしますよね。山上のバス停から、屋島寺はすぐです。
観光バスや乗用車が多く停まっている駐車場から、屋島寺までは人通りが多いのですが、反対側の遊歩道に行くと、ほとんど人がいません。
山上にあった、多くのホテルや旅館の廃墟はほぼ撤去されていますが、一番規模の大きかったホテルの廃墟は放置されています。地権者の関係で解体撤去の費用が無いのか、再整備してオープンする計画なのかはわかりません。
廃墟の周りをうろついている野良猫、どうしてやることもできません。
遊歩道からの景色は、所々で絶景です。
ケーブルカーの山上駅の付近は、土産物店があったようです。
閉店にはなってますが、廃屋ではないようで、猫が昼寝をしてました。
山上駅も、以前とは違い、立ち入り禁止になってました。すごくいい雰囲気だったんですが、柵の外から写真を撮るだけにしました。
山上の駅舎、美しい建物だと思います。このまま、保存してくれると嬉しいのですが…
駅舎の近くで、猫が昼寝をしています。最も、やる気のなくなる景色ですね。
つづく