京都と海と言うと、なかなか結び付かないと思うのですが、京都市から北上して日本海に出ると、日本三景の天橋立、海上自衛隊の基地のある舞鶴も京都府です。2017年の年末に、そのな京都の海の一つ、丹後半島に行ってみました。今回は、舟屋で有名な伊根という所です。
テレビの旅番組で取り上げられる機会が多い場所なので、ご存じの方も多いと思いますが、交通の便はかなり悪くて、自家用車かレンタカーを使わないと非常に不便です。
私は、前日に、カニ鍋を食べに天橋立にあるユースホステルに泊まっていました。そちらもかなり不便な場所の宿だったんですが、朝、宿から歩いて天橋立駅に行くと、近くのバス停から、伊根行きのバスが出てることを知り、行ってみることにしました。バスは1時間に一本あるかないかって感じです。
伊根湾巡りの遊覧船の乗り場でバスを降り、遊覧船に乗り込みます。まずは海上から舟屋の見学です。
舟屋は、1階が舟のガレージ、2階が住居等という作りになってます。現在は伊根湾を取り囲むように230軒程の舟屋があるそうです。
よほど、穏やかな海なのか、もし海が荒れたら一撃で被害を受けそうな作りの建物です。比較的穏やかな海の瀬戸内海でも、このような作りの集落は見たことがありません。
狭い平地にびっしりと舟屋が並んでいます。ここで、海と生きていた先人達の知恵が、このような景観を生み出したんでしょうね。江戸時代の中期頃から、このような形態の舟屋が存在したそうです。国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。
遊覧船で、カモメのエサ用のかっぱえびせんを売ってました。カモメにエサをやろうと思ってたのですが、集まってきたのは…
穏やかな伊根湾の30分程の海上散策です。
まだ、時間が早かったので、集落を歩いてみることにしました。山がすぐ後ろまでせりだしてるので、平地は非常に狭いです。舟屋という家屋になった理由がわかるような気がします。
道路から覗くと、舟のガレージはこんな感じです。
集落は、家屋がずっと並んでいますが、所々に海に開けている場所があります。
小さめの船で伊根湾を周遊するコースもありました。
年間30万人程度が訪れる、けっこうな規模の観光地になっています。舟屋を改装した宿泊施設や飲食店もあります。こんな所に泊まったら風情があっていいだろうなと思います。
集落の中に、いくつか飲食店があるみたいなので歩いてみたんですが、年末でことごとく閉まっていて、帰りのバスにも乗り遅れて、次のバスまで1時間半、腹が減ったなあとおもいながら、バス停の近くの舟屋の景色を眺めていました。