広島県の大久野島です。島には民家は無く住民も居らず、島全体が、休暇村 大久野島になっているリゾートアイランドです。JR呉線の忠海駅近くから出ているフェリーで島に渡ります。
ウサギの島として有名で、キャベツやカット野菜を持って行くと、人懐こいウサギ達が、まるで古くからの友人のように歓迎してくれます。
1902年に、愛媛県の小島と共に、瀬戸内海を防衛する芸予要塞の大久野島砲台が完成しました。後に瀬戸内海の更に西部に豊予要塞が完成したため、要塞としての機能は、1924年に廃止になっています。
1929年から1945年まで、旧日本陸軍の毒ガス製造工場が稼働していました。毒ガス兵器の使用はジュネーブ協定に違反しているため、ここでの研究と製造は秘密裏に行われていたため、一時期は地図から消された島になっていました。ここで、毒ガスの製造をされていた工員の方々は、自分が何を作っているのか知らされることもなく、凄まじい健康被害だったようです。詳しくは、毒ガス資料館のHPで。
第二次大戦の終戦後も、この島は、米軍に接収されたまま、朝鮮戦争に送る弾薬や物資等の貯蔵に使用していたようです。
ウサギの楽園の島も、かなりヘビィな歴史を経ています。
てな感じで、ウサギ達があちこちで、観光客をもてなしています。
全国に、猫の島はけっこうありますが、ウサギの島は珍しいです。
フェリーの桟橋から休暇村のメインのホテル棟までの間、ウサギ達の熱烈歓迎を受けて歩いていきます。
島は一周4㎞程の周回道路があります。レンタルの自転車があるので借りると、島内を効率よくまわれます。アップダウンがけっこうあるので、ややレンタル料が高いけど、電動自転車が圧倒的に楽です。
毒ガスを製造していた工場等はありませんが、貯蔵庫等の施設が点在しています。
米軍が火炎放射器で焼き払ったらしく、コンクリートが焼け焦げています。
島の小高くなった所に要塞だった頃の砲台跡があります。
島の至る所にウサギが居ます。廃墟に遊ぶウサギという、ちょっとシュールな情景は、多分ここだけでしか見れないと思います。